西遊基金(さいゆうききん)とは
蘭医シーボルトは、外国人の居留が許された出島以外の地である鳴滝に「鳴滝塾」を開設し、西洋医学(蘭学)・自然科学等の講義を行っていました。また、幕末には日本初の西洋式近代病院であり長崎大学病院の源流とされる「養生所」が設立されました。このように異国との交流が盛んであった長崎には、日本各地から多くの若もの(医者や学者の卵)が、外国の文化・芸術、医学、科学技術などを学びにやって来ました。そして、この長崎への遊学を、あこがれを込めて「西遊」とよんでいました。
司馬江漢、古河辰、吉田松陰、桃節山などが「西遊日記」と題して、当時の長崎を記録に残しています。
「西遊基金」は、長崎大学が出島を介した「勉学の地」としての誇りと「進取の精神」を受け継ぎ、地域の持続的発展から地球規模の課題を解決するための傑出した人材育成を目指し、本学独自の修学支援、教育・研究の幅広い支援を目的として開設した基金です。
支援事業
大学運営支援事業基金

修学支援事業基金
経済格差が社会問題化するなか、経済的理由により修学が困難な学生を支援することを目的としています。
支援事業
- 授業料又は入学料の全部又は一部を免除する事業
- 奨学金を支給する事業
- 教育研究上必要があると認めた学生の留学に係る費用を負担する事業
- 学生の資質を向上させることを主たる目的として、学生を教育研究に係る業務に従事させ、学生に対して手当を支給する事業
税制上の優遇措置
本基金は、平成28年度税制改正において、租税特別措置法が改正されたことに伴い、個人が寄附をした場合、従来の所得控除制度と税額控除制度のどちらかを寄附者が選択できるようになりました。
研究等支援事業基金
下記1.~3.(学生(3.は大学院に在学する学生に限る。)又は不安定な雇用状態にある研究者を対象とするものに限る。)の税額控除の対象となる事業を管理する基金。
支援事業
- 学生又は不安定な雇用状態にある研究者が公募により選定されて参加する研究に関するプロジェクトにおいて,その学生又は不安定な雇用状態にある研究者が自立した研究者として行う研究活動に要する費用を負担する事業
- 論文の刊行に要する費用,学会等への参加に要する旅費その他の費用で研究活動の成果を発表するために必要なものを負担する事業
- 大学院に在学する学生又は不安定な雇⽤状態にある研究者のその専門とする分野に係る研究者としての能力及び資質の向上を主たる目的として,異分野の研究者との交流その他の他の研究者又は実務経験を有する者との交流を促進する事業
税制上の優遇措置
本基金は、令和 2 年度税制改正において、租税特別措置法が改正されたことに伴い、修学支援事業基金同様、所得控除のほか、税額控除(寄附者の所得税率に関係なく、⼀律に寄附金額の約4割を所得税額から控除。)も選択可能です。
サークル活動支援基金
学生がサークル活動を行う上で必要な経費(備品の購入、遠征費等)を支援することを目的とした基金
税制上の優遇措置
①所得税の寄附金控除
②個人住民税(県民税・市町民税)の寄附金税額控除
(お住まいの都道府県・市区町村が、条例により長崎大学を寄附金控除の対象法人として指定している場合のみ)
長崎大学グローバルヘルス基金(※1)
熱帯病、感染症の制圧やグローバルリスク管理を中心とした地球規模の全人類の健康増進を目指し、学生の就学支援及び研究活動支援、また、海外における教育・研究拠点の環境整備等を通じて、“グローバルヘルス”分野において国際的に活躍できる人材を育成し輩出することにより、国際社会へ貢献していくことを目的としています。
支援事業
- 学生の就学に関する費用の補助等の支援
- 関連基金との連携及び関連基金への支援
- 長崎大学教育研究プロジェクト拠点のうち外国に設置するものその他の海外に設置する研究拠点における研究活動等の支援
- その他基金の目的を達成するために必要な事業
(※1)長崎大学グローバルヘルス基金への寄附は、
「グローバルヘルス基金ホームページ」 からお申込みください。